研究課題
日本において、焦点面検出器の検出効率較正を行った。上記で調整を終えた焦点面検出器のフルシステムについて、1画素毎に較正された紫外線LED光を照射することにより、全2304画素の検出効率テーブルを作製した。また、1m径の簡易光学系に焦点面検出器を設置し、夜光の試験観測を行い、予想通りの信号を得た。これにより、焦点面検出器の動作の確認を終えた。その後、焦点面検出器を米国ユタ州のTelescope Array実験サイトに搬送した。Telescope Array望遠鏡の直前に建設した小屋の中に、1m角の2枚のフレネルレンズで構成された光学系と、上記の検出器を設置することにより、TA-EUSOを完成させた。さらに、紫外線LEDと紫外線レーザーポインタを用いて、焦点面位置や視野角などのTA-EUSO望遠鏡としての基本性能を確認した。次年度以降本格的な試験観測を行う。TA-EUSOは、Telescope Array実験の中央レーザーと電子ビームを観測できるように設置している。また、Telescope Array望遠鏡のトリガ信号によりデータ取得をすることができるので、Telescope Array実験と同じイベントを観測することができる。これらのデータを比較することにより、EUSO検出器の特性の理解を深めることと同時に、Telescope Array望遠鏡よりも高い空間分解能を持つデータを得ることができるので、宇宙線空気シャワーの知見を深めることができると期待される。
2: おおむね順調に進展している
25年9月までに、焦点面検出器の開発・調整を終了し、その後、それを用いて米国ユタでの試験観測を行う予定であったが、 焦点面検出器の開発が遅れて、焦点面検出器の開発・調整期間を26年4月まで延長した。その後エレクトロニクスのエキスパートの助けを借りて、焦点面検出器の開発・調整を終了することができた。
焦点面検出器の読み出し回路の問題の所在が明らかになっており、適切な対策をとれば解決することがわかった。その他のレンズ、筐体に関しては問題なく動作している。TA-EUSO望遠鏡が完成したので、次年度以降、米国ユタにおいて、試験観測を行う。
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