研究課題
平成26年度においては、前年度までに完成させたTA-EUSOの試験観測を行った。まず、望遠鏡の45m及び325m前方に設置したLED光源を用いて、最適焦点位置に焦点面検出器を設置し、視野角の大きさの確認を行った。概ね設計通りの性能が達成されていることを確認した。次に望遠鏡を夜空に向け、背景夜光、恒星、飛行機等の望遠鏡から離れた光源からの信号を観測した。その信号の強さから望遠鏡の検出感度が概ね設計通りであることを確認した。また、恒星の像からは、光学系のPoint spread functionを確認し、これも概ね設計通りであることを確認した。さらに、Telescope Array実験のCentral Laser Facilityからの紫外線レーザーパルスを観測した。現在そのデータを日本に持ち帰って解析を行っており、2015年夏の宇宙線国際会議で報告することを予定している。TA-EUSO望遠鏡観測時間には、Telescope Array実験の望遠鏡でも同時に観測しており、それぞれのデータを比較ることにより、TA-EUSO望遠鏡の能力のさらなる理解につながると期待される。また、超高エネルギー宇宙線イベントを観測するために、Telescope Array望遠鏡からのトリガによるイベント取得する観測を行っている。現在のところ、有意な宇宙線イベントは取得できていないが、望遠鏡が設計通りの性能を持っていることから、観測時間を延ばすことにより宇宙線イベントを検出することが期待される。次年度以降も継続して観測して、宇宙線イベントの取得を目指す。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nuclear Instruments and Methods in Physics Research
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