研究課題
基盤研究(A)
深海底から回収されたコアを測定しても、回収中の圧力減少でガスが逸脱し物性は変化するため、物性を正確に知る事は出来ない。海底下数メートルまでのフリーガスの存在を実証的に確かめるため、特別の観測装置mTPTを開発した。装置は1トンの錘とその下にぶら下がる同じ長さの3本のパイプからなる。1本には発信器、他の2本には受信器を取り付ける。堆積物中に3本足を貫入させ、相対するパイプ間の初動時間から堆積物の速度を求める。水深1000mの海底での試験で、表層から数メートルの間に初動時間が変化し、海水中の音速よりも遅い速度を確認し、気泡の存在を実証できた。本装置によりガス量のその場評価が可能となった。
堆積学 海洋地質学