研究課題
設定した主要課題と得られた結果を以下に示す。A.還元薄膜堆積法の基礎検討- (1)薄膜堆積機構の解明: 電子注入による半導体・金属イオンの還元から核生成、薄膜成長に至る過程をモデル化し、気相成長法や電解メッキ法に対する特長を提示した。(2)堆積薄膜のアニール・界面制御: 堆積した薄膜に熱的アニールを施し、電子顕微鏡観察により、多結晶化と界面制御に関する基礎情報を得た。B.半導体・金属薄膜の評価 - (1)薄膜の構造・物性評価: エミッタ表面にSiCl4、GeCl4、それらの混合液、または金属塩水溶液を滴下する方式で堆積した半導体薄膜(Si、Ge、SixGe1-x)および金属薄膜(Cu、Niなど)について、構造・組成・堆積レートの評価を行い、汚染のない成膜を裏付けるデータを得た。(2)多層膜化: 異なる溶液を用いた逐次プロセスによる積層構造作製を金属について試行し、断面構造観察・光学的測定によりその有用性を確認した。C.量子的積層構造化への展開 - (1)接合構造の形成: 本手法の一貫プロセスによりMIM構造を作製する基礎技術を固めた。(2)半導体薄膜の混晶化・積層化: 堆積した混晶薄膜の二次イオン質量分析により、滴下するSiCl4+GeCl4溶液の混合比によってSixGe1-xの組成比が制御できることを明らかにした。D.新規薄膜堆積技術としての向上 - (1)対向基板上への薄膜のプリンティング堆積: 極微量の溶液を塗布した基板と電子源を近接対向させ、電子照射部に薄膜を堆積する方法を試み、Cu薄膜でその有効性を実証した。(2)薄膜の評価: 基板上に堆積したCu薄膜の構造・組成・厚さを解析し、高い均一性、純度、および電子照射量から予測される堆積レートを確認した。(3)薄膜素子作製への展開:今後の発展の基礎として、電子源のアレイ化とアクティブマトリクス駆動回路との一体化、電子源上へのライン状エミッション窓(幅20~100nm)の形成、などの要素技術を確立した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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