研究課題
久野・齋藤は、実験住宅における一連の被験者実験の結果を踏まえ、夏期に風速0.6m/s以上の気流があれば対流による放熱に加え、汗の蒸発も促進されるため皮膚温はあまり上昇せず、高温環境下において従来の人体熱モデルで計算される値よりも低くなることを示した。また、被験者実験の結果から、自然通風時にSET*29.7℃、PMV1.67以下であれば80%の居住者が室内温熱環境を許容できることを示し、熱・換気回路網モデル計算を用いて、住宅で自然通風を有効利用するための窓開放方法に関する検討を行った。これにより、夏期の通風利用可能時間が窓開放状況によって1日2時間程度異なる可能性を示した。飯塚・佐古井は、数値流体力学(CFD) と3次元32分割人体熱モデルの連成計算に取り組み、予測精度の向上を図った。夏期通風時における室内への流入角度と気流温度の影響を考慮して室内温熱・気流環境と人体温熱生理状態を予測することにより、部位別皮膚温および部位別放熱量の算出を可能とした。一方、久野は、住宅内におけるアプローチの違いによる印象変化について調査を行い、評価場所の照度が高いほど評価性の得点が高くなること、半屋外を通るルートでは外部とのつながりが強く意識され、安全性の評価に大きな得点差が生じることを明らかにした。また、加藤は、住宅開口部へダイナミック・インシュレーションを適用した場合の換気空気による室内温熱環境への影響、および人体周囲に置かれた家具による熱的快適性への影響について等価温度を用いた評価を行い、新たな環境調整と省エネの可能性を示した。岩田は、住宅の夜間照明について、蛍光灯および調光・調色可能なLED照明を用いた場合の居住者の光環境調整行動などを調査し、LED照明によるメラトニン分泌などの生体リズムとエネルギー消費量への影響を示した。望月は、睡眠効率と覚醒度に基づき、起床後・就床前の好ましい照明条件を示した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of Indoor Air 2014
巻: - ページ: USB8p
Proceedings of the 2st Asia Conference of International Building Performance Simulation Association (ASim2014)
Proceedings of Roomvent2014
巻: - ページ: 142-149
Proceedings of AIVC2014
巻: - ページ: 447-456