研究課題/領域番号 |
24246108
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
中山 忠親 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (10324849)
|
研究分担者 |
末松 久幸 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30222045)
関野 徹 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (20226658)
安田 公一 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (20191306)
和田 匡史 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 研究員 (30426506)
床井 良徳 長岡工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (80572742)
|
研究期間 (年度) |
2012-10-31 – 2015-03-31
|
キーワード | ナノ秒パルス / 成型技術 / セラミックス / 製造プロセス |
研究概要 |
セラミックススラリー配向成型用のナノ秒パルス電源の新規設計と試作を行い、更にこれを組み込んだ成型装置を自作した。電気回路シミュレータSPICE を用いた回路設計、電気回路用CAD を用いたナノ秒パルス電源の回路インピーダンスを最小にする三次元素子配置設計、電磁波解析シミュレーションANSYS Maxwell 2Dによる漏れ電場解析による炉内設計を行った。装置の自作と実証実験を強力に推進するために学生らと共に自作を行った。この際、電場を印加する為の電極を成型するための金型と兼用して作成するために、通常の電極よりもしっかりとした構造を持たせるため、電極金属の厚みを厚くした所、ナノ秒パルス印加時に当初予測しなかった波形が観測された。これの理由を調査するために、サンプリングレートの十分に高いオシロスコープを導入した。このことにより、ナノ秒領域における波形解析が可能となった。この結果によると、電極金属の体積が増えたことにより、系のインピーダンスが設計値よりも大幅に増加してしまったこと、並びに、ワーク材となるセラミックス粉末の量が多く、しかもこれが誘電体として振る舞い、回路設計に影響を与えていたことが判明した。そこで、ナノ秒パルス電源を再度設計しなおし、それぞれのワーク材のサイズならびに誘電率に応じた回路となるように設計することが必要となった。大学院生らによる実験補助の結果、極めて短期間でこれらを解決し、結果、本年度内にシミュレーションに基づいた設計に沿って装置の試作を完成することが出来た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
進捗状況においても記したとおり、当初設計したナノ秒パルス電源回路は結果としてうまく動作しなかった。これは、電極構造やセラミックスをワーク材としたことによる影響が挙げられる。しかしながら、これら動作の波形解析を行うことにより、その問題点の解析に成功し、年度内に新規のナノ秒パルス電源回路を再構成することに成功した。従って、結果的には当初目的としていた水準まで到達することに成功した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は得られた成型装置を用いて成型したサンプルを焼結することにより、セラミックスの内部構造配向焼結体を合成し、これら成型体の内部構造の解析並びにその機能性解明を進めて行く。
|