研究概要 |
プロセスプラズマ装置開発を通じたクライオプラズマの創製、および、そのプラズマ物 性測定、を主に行った。 (1)クライオプラズマの創製: 以下のようなプラズマ発生法を用い、各種のプロセス用のクライオプラズマの創製を試みた。高圧雰囲気での安定性、制御性に富む、DBD(誘電体バリア)放電を基本にした、(A)キャピラリジェット型、(B)平行平板型、のプラズマ、について、発生システムを試作した。プラズマ電源としては、研究室が所有する 交流(1~30kHz程度)、高周波(100~400MHz程度)領域の、連続、および、パルス電源を適宜選択して用いた。プラズマチャンバーとしては、研究室が現有している ①液体窒素温度(77K)対応型クライオプラズマ発生チャンバー、および、②液体ヘリウム温度(4K)対応型クライオプラズマ発生チャンバー、を改良して③材料加工プロセス専用のクライオプラズマ材料プロセス装置、とした。プラズマガスとしては温度領域に対応した、He,Ar,Air,N2,O2などの各種のガス、および、その混合ガスを用い、各種プロセス条件下(ガス種、ガス圧、電力、電圧、電極形状など)におけるクライオプラズマ発生特性を調べた。今回の研究で一番重要なファクターであるガス温度は、微小熱電対、抵抗温度計を用いて行った。とりわけ、Heクライオプラズマ中の自己組織化パターン形成について詳細に調べた。 (2)クライオプラズマの物性研究(プラズマ診断):上記の各種クライオプラズマの物性(電子密度・温度など)について、ガス温度をパラメーターにして、発光分光測定装置、マイクロプローブ測定装置、電圧・電流測定装置、高速カメラなどを用いて明らかにし、相互関係を検討した。
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