乳房炎罹患牛から分離した黄色ブドウ球菌SA003と宿主域が広く溶菌活性が高いファージfSA012を選定し解析を行った。45回の回分培養を通じファージと宿主が共存し続け、各培養で生存したファージの全ゲノムを解析したところ、ORF(Open Reading Frame)103に変異の蓄積が見られ、宿主のレセプターを認識するリガンドであると特定された。同様の方法により大腸菌T2ファージのリガンドを特定することができた。CRISPR/Casシステムを用いリガンド(gp38)をコードする超可変領域にランダムな変異を導入することでファージ耐性大腸菌に感染性を示す変異ファージを得ることができた。
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