研究課題/領域番号 |
24246152
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北島 純男 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30161475)
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研究分担者 |
岡本 敦 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50396793)
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研究期間 (年度) |
2012-10-31 – 2016-03-31
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キーワード | プラズマ・核融合 / 高エネルギーイオン閉じ込め / 高ベータプラズマ |
研究概要 |
本研究では、立体磁気軸ステラレータ型のプラズマ閉じ込め装置において、運転領域を拡大することにより立体磁気軸ステラレータ型の磁場配位の最適化の調査研究をするための、プラズマの高ベータ化と良好な高エネルギーイオン(アルファ粒子)閉じ込めの両立性研究基盤の確立を目指すことを目的とする。 本年度は、前述した目的を達成するために、プラズマ平衡計算コードと粒子軌道計算コードにより、各コイル間の電流比をフリーパラメータとして、立体磁気軸ステラレータ型の磁場成分の最適化を目指してコードの調査を進めた。また、高密度で大きな径方向電場を持つプラズマ生成を目指して、既設の低周波電源により、電極バイアス実験用ターゲットプラズマの放電条件を調査し、プラズマ生成実験を開始した。得られた結果を基にして、本学で開発された電子注入式電極バイアス法による電極バイアス法による閉じ込め改善モード遷移を利用して大きな径方向電場を持つプラズマ生成を目指して、閉じ込め改善モード遷移条件を実験的に調査した。遷移条件の調査においては、特に、磁場揺動計測、密度、ポテンシャル揺動計測、イオン温度計測、ポロイダル流計測に重点を置いた。磁場揺動計測においては、高感度磁場揺動計測用プローブ開発に成功し、イオン温度計測、ポロイダル流計測においては、高分解能化に成功した。さらに、アルファ粒子閉じ込め性能の原理検証実験用に、高エネルギーイオン注入条件調査用のターゲットプラズマの検討を開始した。得られた調査結果、実験結果を取りまとめて学会発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高密度で大きな径方向電場を持つプラズマ生成を目指した目標においては、電極バイアス実験用ターゲットプラズマの放電条件を詳細に調査し、本学で開発された電子注入式電極バイアス法による電極バイアス法による閉じ込め改善モード遷移を利用して大きな径方向電場を持つプラズマ生成に成功している。また、遷移条件の調査においては、特に、磁場揺動計測、密度、ポテンシャル揺動計測、イオン温度計測、ポロイダル流計測に重点を置いて調査を開始し、磁場揺動計測においては、高感度高時間分解能磁場揺動計測用プローブ開発に成功し、イオン温度計測、ポロイダル流計測においては、絶対値計測の高分解能化に成功している。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の調査結果、実験結果と、本研究の効率的な進展を踏まえて、既設電極バイアス実験用ターゲットプラズマ源の改造は行わずに、高周波電源による電極バイアス実験用ターゲットプラズマ源のプラズマ生成条件の調査とプラズマ源の設計製作に重点を置く。また、本学で開発された電子注入式電極バイアス法、水素吸蔵電極による電極バイアス法による閉じ込め改善モード遷移を利用した高密度で大きな径方向電場を持つプラズマ生成を目指した閉じ込め改善モード遷移条件の実験的調査も同時に進展させる。 遷移条件の調査においては、特に蓄積エネルギー計測、磁場揺動計測、密度、ポテンシャル揺動計測、径方向電場分布計測、ポロイダル流計測に重点を置き、詳細化をはかる。 高エネルギーイオン注入によるアルファ粒子閉じ込め性能の原理検証には、広範な電子温度電子密度領域における水素吸蔵電極による逆電圧バイアス法の適応性を調査する必要がある事が明らかになった。そこで密度制御が容易なターゲットプラズマを用意して、水素吸蔵電極による逆電圧バイアス法により発生した高エネルギーイオンの特性を実験的に調査する。高エネルーイオン計測はグリッドエネルギーアナライザー、分光法等を使用する。
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