研究分担者 |
鈴木 牧 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (40396817)
隅田 明洋 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (50293551)
高田 壮則 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 教授 (80206755)
久保 拓弥 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 助教 (80344498)
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研究実績の概要 |
【野外調査】(1) 屋久島・照葉樹原生林の樹冠シュート成長の観測を行った。(2)ネパール・Langtang国立公園の亜高山帯針葉樹林の調査を実施し、寡占種Abies spectbilis個体のアロメトリーと成長履歴観測した。(3)モンゴル・Hustai国立公園に散在するBetula platyphylla– Betula fusca 混成林の調査を実施し、個体群構造と当年シュートの機能形質を測定した。(4)雄阿寒岳・亜高山帯林で、アカエゾマツとトドマツの樹形アロメトリーの変化を観測し、光環境の変異を、携帯式ライダーと全天写真により測定した。(5)インドネシア・中カリマンタン州 Bawan 湿地林1-ha調査区の再測定を、インドネシア科学院生物学研究所に依頼し、追跡観測データと葉・シュート試料を得た。
【解析(1)樹形アロメトリーの種間変異と個体群内変異を、インドネシア熱帯林から雄阿寒岳亜高山帯林に至る樹木群集を対象にベイズ統計手法を用いて解析した。その結果、従来の解析では種間変異とされてきた個体間変異が、樹種のサイズ分布差を反映したバイアスに過ぎないことを見出した。今後、種間変異と種内個体間可塑的変異を同時に解析する必要があることを認めた。(2)新規加入率の算定手法を整理した。森林の樹木集団の加入・死亡率の推定バイアスを、観測変化個体数と、集団内構造(群集を構成する種、地域集団差、種内の遺伝型等)について解析し、分構造を組み込んだ推定手法を提示した。以上を論文原稿にまとめた(Kohyama, Kohyama and Sheil, in prep.)(3)苫小牧・冷温帯広葉樹林、屋久島・暖温帯多雨林、モンゴル・カンバ2種で、個葉と当年シュートの機能形質解析を行った。前者について成果を論文をまとめた。(Miyata and Kohyama, under minor revision)
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