メダカ排卵濾胞のin vitro実験系を用いて、排卵時に作動する排卵関連遺伝子(MT2-MMPおよびプロスタグランジンE2受容体EP4b)の発現誘導機構を調べた。排卵に伴うMT2-MMPおよびEP4bの発現誘導は、排卵濾胞の顆粒膜細胞がLH刺激に応答して起こる。この一連のプロセスでは、最初に転写因子nPRの発現が起こり、続いてnPRを含む複数の転写因子がこれらの遺伝子の発現に関与することを明らかにした。また、ギャップ結合阻害剤カルベノキソロンを利用した実験結果から、顆粒膜細胞でのMT2-MMPの発現には卵細胞と顆粒膜細胞間のギャップ結合を介した分子的連携が必要であることが示された。
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