細胞膜上には、直径が500nmを超えるマクロ構造体が多数存在し、重要な機能を果たしている。本研究では、接着斑とシナプスをとりあげ、微細構造と、形成・分解の制御機構を比較検討した。世界をリードする生細胞1分子観察法を用いて、構成分子の動態を直接に可視化した。その結果、これらの構造体は、今まで信じられていたようなタンパク質の巨大集積体ではなく、100nm未満の直径を持つ小さな島のようなタンパク質集合体が、同程度の隙間をあけて集まってできる『群島』構造をとっているということがわかった。また島の間の海峡は、細胞膜のバルク領域と同様、アクチン骨格によってコンパートメントされていることが分かった。
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