出芽酵母は高浸透圧ストレスにさらされるとHog1 MAPキナーゼ細胞内情報伝達経路を活性化し、生存に不可欠な様々な浸透圧適応反応を引き起こす。本研究では、浸透圧センサーである4回膜貫通型タンパク質Sho1の多量体構造を部位特異的クロスリンク法で決定し、その浸透圧による多量体内部構造の変化や他のタンパク質との相互作用変化を明らかにした。さらに、共浸透圧センサーMsb2(あるいはHkr1)が膜アンカータンパク質Opy2や細胞質の足場タンパク質と特異的かつ動的に結合することがHog1キナーゼの活性化に必須であった。これらの結果から、高浸透圧がHog1 MAPKを活性化する機構の詳細を明らかにした。
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