研究課題
基盤研究(A)
マウス精子形成において、普段は自己複製せずに分化するが再生時には幹細胞へと戻る「潜在的幹細胞」について、以下の発見をした。(1)レチノイン酸(RA)シグナルに対して、定常状態を支える幹細胞(GFRα1陽性細胞) が未分化に留まる一方、潜在的幹細胞(Ngn3陽性細胞)は不可逆的に分化して幹細胞としての潜在能力を失う。(2)この違いは、Ngn3陽性細胞のみがRA受容体(RARg)を発現することによる。これらに基づいて、組織の恒常性を支える幹細胞システムの頑強性を担う新たなメカニズムを提唱した。
発生生物学、生殖細胞生物学、幹細胞生物学