本研究では、Oryza属AAゲノム種、特にO. sativa/glumaepatula間のF1花粉不稔遺伝子に関する分子機構の解明を行った。S22AとS22Bは機能未知ドメインを保有する多重遺伝子族のメンバーであり、多重遺伝子族の特定のクレードに属することを明らかにした。アフリカ原産の野生種O. barthiiおよび南アメリカ大陸原産野生種O. glumaepatulaの遺伝子プールにおけるS22Bの原因変異の系統地理学的起源を明らかにした。またRNAポリメラーゼ遺伝子の重複と機能欠損がO. sativa/O. nivara間のF1花粉不稔の原因になったことを明らかにした。
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