研究課題
分子標的薬スニチニブ治療後に残存していた転移性腎癌細胞はADAM17、TNF-alpha、CD44を高発現し、CD44の発現は予後不良因子であった。腎癌細胞株を用いた実験では、TNF-alphaはCD44発現を亢進させるとともにEMT(epithelial-mesenchymal transformation)や浸潤を促進することから、TNF-alpha/CD44経路は、分子標的薬スニチニブに対する治療耐性に関わっていることが示唆された。TIMP(tissue inhibitor of metalloproteinases)欠損マウスの解析により、TIMP欠損線維芽細胞が癌関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblasts=CAFs)に類似した活性化線維芽細胞様形質を示し、腫瘍形成や肺転移を促進するとともに、TIMP欠損線維芽細胞由来エクソソームがADAM10の作用により癌細胞の運動能促進や幹細胞性維持に関わることを見出した。我々が開発した急性大動脈解離モデルを用いて解析した結果、解離した大動脈外膜でCXCL1とG-CSF(granulocyte-colony stimulating factor )が産生され、これらケモカインが好中球浸潤を促進し、好中球由来のIL-6が局所での炎症増悪により解離大動脈破裂へ誘導することを明らかにした。ADAMTS4結合分子の網羅的解析によりCCN1を同定し、CCN1はADAMTS4のアグリカン分解活性を阻害するとともに、変形性関節症関節軟骨細胞のクローニングを代表とする軟骨リモデリングに関わることを示した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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