研究課題
1.抗SERA抗体依存的なマラリア原虫増殖阻害効果の解析:自然免疫アジュバントCpGを加えた第二世代SE36マラリアワクチン接種者の血清を直接マラリア原虫培養液に加え、強力な原虫の増殖阻害効果を観察した。また、この阻害効果は上記血清をSE36タンパク質と前もって混合し血清中の抗SE36抗体を中和することによって消失することから、ワクチン誘導抗体が抗原虫作用を持つことを示した。これらの結果から、当初より予定していたワクチン誘導抗体がより強力な抗原虫作用を持つことを立証した。2.自然免疫アジュバントCpGを加えた第二世代SE36マラリアワクチンの免疫応答解析: H26年度に低用量ステージ1を実施し、平成27年3月に高用量ステージ2成功裡に終了した。被験者の中からボランティアをつのり、接種後1年間にわたる抗体価の推移観察を継続した。これにより第二世代SE36マラリアワクチンの効果期間が少なくとも2年であることが推定された。昨年度にはBK-SE36ワクチン誘導抗体認識エピトープが、自然感染によって獲得される抗SERA抗体の認識エピトープと異なることを示したが、CpGを加えたBK-SE36/CpGワクチンにおいてもBK-SE36と同様であることを明らかにした。また、両者ともIgG1サブクラスであった。今後の第III相臨床試験ではBK-SE36と共にBK-SE36/CpGも並行して試験することとした。3.ブルキナファソにおけるBK-SE36 マラリアワクチン第I相臨床試験を平成27年6月より開始した。ステージ1(2-5 歳)におけるワクチン接種の安全性を確認後、ステージ2(1-2歳)の接種を行った。総数は108名(内プラセボ36名)である。接種後12ヶ月に亘りダブルブラインドにおいて発症防御効果を観察する(平成29年1月に終了予定)。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 2012 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 2件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
Sci Rep
巻: 6 ページ: 17248
10.1038/srep17248
Vaccine
巻: 33(52) ページ: 7433-43.
10.1016/j.vaccine.2015.09.093
Clin Vaccine Immunol.
巻: 23(2) ページ: 104-116
10.1128/CVI.00452-15
Sci Rep.
巻: 5 ページ: 15699
10.1038/srep15699
http://www.biken.osaka-u.ac.jp
http://www.biken.osaka-u.ac.jp/lab/protozool/index.html