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2012 年度 実績報告書

T細胞活性化の時空間的制御の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24249030
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

斉藤 隆  独立行政法人理化学研究所, 免疫シグナル研究グループ, グループディレクター (50205655)

研究分担者 多根 彰子 (橋本 彰子)  独立行政法人理化学研究所, 免疫シグナル研究グループ, 研究員 (10415226)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2013-03-31
キーワード抗原認識 / シグナル伝達 / ミクロクラスター / 免疫シナプス / イメージング解析
研究概要

T細胞の活性化は、副刺激シグナルによって正に負に制御されている。特に負の制御は、活性化が過剰になり自己免疫疾患にならないようにフィードバック制御として重要な役割を果たす。抑制受容体として重要なPD-1によるT細胞活性化のダイナミックな抑制制御のメカニズムを解析した。T細胞活性化は、TCRミクロクラスターによって誘導されることを明らかにしてきたが、抑制受容体PD-1は、T細胞活性化に伴ってTCRミクロクラスターと共存し、TCRがcSMACを作ると、PD-1もCD28と同様にcSMAC(CD310w領域)に集結した。PD-1は活性化に伴ってリン酸化され、SHP2をリクルートしてTCRミクロクラスターに集結したTCR直下のシグナル分子の脱リン酸化を誘導した。PD-1による活性化抑制がTCRミクロクラスターに共存することが必須かを解析するために、細胞外領域の長さを変えた種々のPD1変異分子を作製発現させて、その局在と機能を解析した。細胞外領域の大きな分子は、TCRミクロクラスターとも共存できず、SHP-2をリクルートせず抑制活性を持たなかったのにたいして、Igドメインが2つまでの小さな分子では、ミクロクラスターに存在しSHP-2をリクルートして、活性化抑制を示した。このPD-1ミクロクラスターを介した活性化抑制を、より生理的条件下で誘導されているか、を解析した。抗原ペプチドにて頻回免疫したマウスのT細胞は、PD1を高発現し、抗原刺激への反応が抑制されたアナジー状態にある。PD-L1存在下で刺激するとPD-1はTCRミクロクラスターに局在し、SHP-2をリクルートして活性化抑制をするが、抗PD-L1抗体でブロックすると、ミクロクラスター局在も抑制活性も見られなくなった。これらより、PD-1は活性化にともなってダイナミックに動態し、PD-1がミクロクラスターに存在することによってSHP2を介して、PD-1によるT細胞活性化の抑制制御に重要であることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Spatiotemporal regulation of T cell activation and co-stimulation2012

    • 著者名/発表者名
      Saito, T.
    • 学会等名
      Gordon Research Conferences-Immunochemistry & Immunobiology
    • 発表場所
      Les Diablerets, Switzerland
    • 年月日
      2012-06-12
  • [備考]

    • URL

      http://web.rcai.riken.jp/en/labo/signaling/

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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