研究課題
悪性脳腫瘍における代表的な治療予後因子として、O6-methylguanine DNA-methyltransferase (MGMT)があり、MGMTを分子標的とした臨床試験は世界で行われてきている。本課題では、流体力学を駆使し、このMGMTを標的とするsiRNAのナノ粒子を効率的に悪性脳腫瘍に導入できるロボットを用いた薬剤送達の実用化を目指すこと、また、in vitro virus法を利用して合成化合物を選定し、診断に適用可能なPETプローブを開発して、MGMTの治療前後の非侵襲的な分子イメージングとして、効果判定に役立つ画像診断技術を確立することが目的であった。最も有望な合成化合物を分子プローブとし、[11C]あるいは [18F]で標識化し、トレーサー化する。げっ歯類を用いた予備的薬物動態試験を行い、生体内での生物評価をした。その後、In vitro代謝プロファイルの検討、脳内移行性評価、初期安全性評価を行い、非臨床試験および早期臨床試験成績を含むデータパッケージとしてまとめた。次のステップとして、GLP毒性試験やマイクロドーズ臨床試験への展開を図る準備をする計画であった。診断に有望なプローブを開発することまで達成できたが、マウス脳腫瘍におけるイメージングができなかった。現在も解決に向けて別の化学合成に取り組んでいるが、研究期間内に終わらなかった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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