研究課題/領域番号 |
24249077
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
真下 節 大阪大学, その他部局等, 名誉教授 (10110785)
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研究分担者 |
畑澤 順 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70198745)
島岡 要 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40281133)
吉岡 芳親 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任教授(常勤) (00174897)
下瀬川 恵久 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30370258)
中江 文 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任准教授(常勤) (60379170)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 麻酔メカニズム |
研究概要 |
グリア細胞モデルを使用し、中枢神経系微小循環ストローマ細胞とのインテグリンを介した相互作用を解析するシステムを構築した。また麻酔薬のインテグリンに対する作用の分子機構の一部を明らかにした(文献1)。さらに、グリア細胞の新規機能について文献的に俯瞰し総説にまとめた(文献2)。文献1:Yuki K, Bu W, Xi J, Sen M, Shimaoka M, ckenhoff RG. Isoflurane binds and stabilizes a closed conformation of the eukocyte function-associated antigen-1. FASEB J. 2012 Nov;26(11):4408-17. doi: 10.1096/fj.12-212746. Epub 2012 Jul 19.PubMed PMID: 22815384; PubMed Central PMCID: PMC3475260.文献2:Tanigami H, Okamoto T, Yasue Y, Shimaoka M. Astroglial integrins in thedevelopment and regulation of neurovascular units. Pain Res Treat. 2012;2012:964652. doi: 10.1155/2012/964652. Epub 2012 Dec 10. PubMed PMID: 23304493; PubMed Central PMCID: PMC3529429.動物モデルの侵害受容を捕える試みを11.7TMRIを用いて行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞レベルの研究についてはグリア細胞を用いたモデルで中枢神経系細胞と院大邱リンを介した相互作用を解析するシステムの構築が出来た。その中で麻酔薬の院大邱リンに対する作用の分子機構の一部を明らかにできており、計画より進んでいる一方、動物実験の方では、 MRI対応の麻酔器・人工呼吸器に関し、通常対応では問題が生じ、特注となったため納品が大幅に遅れた。そのため、麻酔下のMRI研究に昨年度前半に着手する予定であったものが、遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
細胞レベルの研究については、研究計画書の予定通り、ニューロン-グリア間の細胞接着のコミュニケーションの強度を決定する重要なパラメーターの1つであるグリア細胞骨格再構成のレベルに与える影響をすでに発表した高解像度蛍光イメージング(Park. J Clin Invest 2007)で解析する予定である。分子レベルでの解析に加え、原子レベルでの解析を加える。 動物レベルの実験においては、オスSDラットに対し10日間PET撮像中の安静を保つ訓練を施した後、吸入麻酔下(セボフルレン)に尾静脈よりカニュレーションを行った後、覚醒下、浅麻酔(刺激により体動が出る麻酔深度)下、深麻酔下で18F-FDG-PET(ニューロンとグリアの両方のエネルギー代謝を測定), 11C-Acetate-PET(グリアのエネルギー代謝を測定)を撮像する。 さらに、オスSDラットに対してモニター監視下に吸入麻酔薬または静脈麻酔薬濃度を段階的に変化させる。麻酔種類および麻酔深度の変化に伴う脳内の水構造変化および代謝変化を追跡するため以下の測定を行う。脳における構造水の分布変化は、T1 map、T2 map、DWI (拡散強調画像)、化学シフトをもちいておこない、脳における代謝物の分布変変化は1H MRSを用いる予定である。侵害受容をMRIで捕える試みは今年度も継続する。
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