研究課題
既に病理分類と予後調査が完了した神経芽腫と、肝芽腫、腎芽腫を含む約1000例余のうち、治療前の初代培養にて腫瘍細胞のみ選別されている140検体と樹立株23株とし、本年度は神経芽腫と肝芽腫を中心に解析した。初代培養細胞42検体、細胞株23株を用いて、TERTと表面抗原CD133、CD44、CD34、UVのSP(side population)分画を指標にセルソーターにて幹細胞分画を濃縮した。細胞株は、SP分画とCD44, CD134の発現細胞と一致する株と一致しない細胞が存在し、がん幹細胞に普遍的マーカーは見出せなかった。初代培養細胞の多くからSP分画の採取が困難であったが、6検体からSP分画を採取しえた。分離したSP分画細胞を再度培養し、ソーティングを繰り返した。得られた細胞のin vitroのコロニー形成能、免疫不全マウスでの腫瘍形成能を確認したところ、細胞株6株と共に濃縮したSP分画は100個の細胞でも腫瘍を形成し、癌幹細胞分画が得られた。そこで、一細胞解析(セロミクス解析)でSP分画のないがん細胞と分離がん幹細胞の間で、細胞内液を直接吸引して直接試料分析にかけて網羅的蛋白発現を解析したところ、がん幹細胞に特異的に発現する蛋白を約100程度抽出した。さらに、マイクロアレイを用いたゲノム解析や次世代シークエンサーによるエクソーム解析で、がん幹細胞分画、変異や異常の集積領域を19番染色体に見出した。また、次世代をシークエンサーを用いたmiRNAを含めた非翻訳RNAでは、Let7などの4遺伝子、遺伝子発現変化ではHiF1α、Wntシグナル遺伝子発現、メチル化ではRASSF1A、IGF1遺伝子など数個遺伝子に多く認められた。そこで、これらのゲノム異常と抽出遺伝子のパスウェイ解析からドライバ―遺伝子3個を治療への分子標的として抽出し、これらのセルテスティングを行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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