研究課題
基盤研究(A)
本研究では、聖書の代表的な宗教都市ベテル(ベイティン)遺跡の考古学的調査を行った。表面調査の結果、この村には4つの遺跡が集中する地区があることが判明した。その内、村の南西に位置するブルジュ・ベイティン地区では発掘調査を行い、ビザンツ時代からアブラハムらを記念する大型の教会堂、十字軍・マムルーク朝時代から小型礼拝堂と農業集落を検出した。ネクロポリスでは約120基の竪坑墓と横穴墓が確認され、それぞれ移行期青銅器時代と鉄器時代からローマ時代にかけてのものであることがわかった。こうした情報は、同都市が時代とともにどのように社会的、宗教的性格を変えてきたのかを理解する上で重要である。
西アジア考古学