研究概要 |
放射能汚染の地球規模の拡大の速度を考慮して、平成25年8月20日から9月11日にかけて、スバールバル群島のスピッツベルゲン島にて試料すなわち、ヒゲアザラシ、ワモンアザラシ、スバールバルトナカイ、シロカモメ、スバールバルライチョウ、ホッキョクチャー(硬骨魚類)、クリオネ(貝類)、および地衣類(Cetraria islandica, Cladonia arbuscula, Cladonia rangiformis, Cladonia furcata, Cladonia convoluta, Hypogymnia physodes, Pseudevernia furfuracea, Lasallia pustulata, Lobaria pulmonaria, Alectoria ochroleuca, Sereocaulon alpinum, Ramalina farinacea, Ramalina fastigiata,, Ramalina siliquosa, Roccella fuciformis, Rocellia fucoides)を採取した。試料を秋田大学に搬送し、放射能の解析をおこなっている。解析の対象としている核種はセシウム134およびセシウム137である。両者の半減期の違いから放射能汚染が最近のものか、あるいは過去のものか判定可能であり、現在までの解析ではセシウム134に高値は検出されておらず、北極圏に新しく放射能汚染が生じた証拠は得られていない。それらのデータは総合して、今後のグローバルな環境保全や生物多様性の維持のための対策の一助にもなることと確信される。
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