研究概要 |
本研究の目的は,(1)Web上に大量に存在する位置情報付きの画像・動画データを利用して,視覚的な情報に基づく,世界中の様々な物体,シーン,イベント,動作についての世界規模での文化的・地理的な差異を発見・分析する「位置情報画像マイニング」の手法の開発および大規模実験を実施することであるさらに,その成果を利用して,(2}地域性を考慮した,世界各地にローカライズされた一般物体・動作認識のための知識ベースを構築することを行う. 本年度は初年度であったので,上記のうち,(1)の位置情報画像マイニングの手法の開発を中心に研究を実施した.特に従来,位置情報画像として利用されたFlickrではなく,Twitterの位置情報および画像付きのメッセージを位置情報画像として扱い,時間的空間的に局所性をもつイベントの検出をテキストメッセージと画像特徴を併用して実現する新しい手法の提案を行った.実験から同じイベントでも地域や季節によって,異なる写真が得られることを確認した.また,位置情報付きの食べ物画像のTwitterからの収集も行い,地域性のある食べ物,ない食べ物の区別が可能であることが,実験より確認された.
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