研究課題/領域番号 |
24300039
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
川越 恭二 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (40298724)
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研究分担者 |
黄 宏軒 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (00572950)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 類似検索 / マルチメディア / 時系列データ / エージェント / 指導者支援 / 近似 / スポーツ健康 |
研究概要 |
本研究は、離散的多次元統合時系列データの類似検索精度の飛躍的向上と、離散多次元統合時系列データ検索のスポーツ健康科学分野への新たな応用を創成することを目的としている。特に、これまで統一して扱うことができなかった多次元時系列データや離散的時系列データとを統合する時系列データ単語近似法の開発と、指導者不足により十分な指導が困難な複数競技者からなるスポーツ競技での指導支援が可能な応用の創成を行う学術的かつ応用的の両面において本研究は意欲的研究課題である。研究の初年度である今年度では、時系列データ単語近似法の開発実装と複数競技者スポーツ競技向け指導支援システムの概念設計を計画し、次に示すような成果を得た。まず、時系列データ単語近似法については、1)一次元時系列データ単語近似法の開発と評価改善を実施した。その結果、世界標準のテストデータセットで85.8%の精度(標準偏差12.5)の結果を得た。DTW,OTWED,SAXは各々81.6%(14.6),85.6%(13.9),66.0%(24.7)であり、開発した方法は他方法を上回る精度を有しばらつきも少ない方法であることを示した。2)多次元への拡張の準備として、2次元移動軌跡データへの拡張方法を導出した。また、複数競技者スポーツ競技向け支援システムについては、1)社交ダンス等をスポーツ競技を対象とした指導者エージェントの試作と評価を行い、競技者との対話方法の概念設計を実施した。2)利用者ニーズの顕在化のためにスポーツ健康科学分野の研究者や競技者との研究交流を実施した。これらの本年度の研究成果により、次年度以降に実施する、1)離散的多次元時系列データへの単語近似法の拡張や、2)複数競技者スポーツ競技向け支援システムの構築、に関する基本的な方法と構造が明らかとなった。なお、本研究を進める上での、基盤構築と関連技術開発および更なる応用開拓も合せて実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度および25年度で実施する計画である研究項目と目標のすべてについて問題が発生せずに実施できていることから上記達成度の自己評価結果を得た。
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今後の研究の推進方策 |
当初、計画した研究推進方策を踏襲する。研究計画の変更は行わない。さらに、研究を遂行する上での重大な課題も現時点では発生していない。
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次年度の研究費の使用計画 |
3万7千円程度の次年度使用額がある。これは、テストデータ保存用のディスク装置類の購入を容量的判断から次年度に行うこととしたためである。次年度の研究費と合わせてディスク装置類を購入し使用する予定である。
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