研究者と産業界のクリエイタの連携により、知的キャラクタ技術に基づく、映画、アニメ、ゲームなどのエンタテインメントや、健康維持、学習などの応用コンテンツを制作するためのプラットフォームを構築した。また、ワークフローの分析とタスクモジュール化により、制作の一連のプロセスを支援するシステム(CosmoTree)のプロトタイプシステムを開発した。アニメ作品を題材として、多数のコンテンツの関連性を視覚化するとともに、ユーザの興味を中心とした距離空間にマッピングすることで、探求探索を支援するシステムを構築して発見率などの評価を行った。個別のコンテンツとしては、親子で栄養、食事の重要性、料理などを学ぶことができる食育学習ゲームを制作して、親子で体験して貰い体験行動の評価を行った。また、学習者の理解度の分析に基づく数学学習ゲーム(Pedicon)のプロトタイプを制作した。子供の音読のための流暢度の評価指標と、音読トレーニングのためのゲームを作成して、音読の向上において優位な差を実現した。 特に次の2つについては研究成果の社会への還元を進めた。 高齢者リハビリゲーム:五指と上肢の運動特性(バランス、タイミングなど)の個人差を分析できることを明らかにした。2016年3月から一般向け提供が開始され、広範囲のユーザからのニーズのフィードバックや、運動特性と健康状態の相関データが継続的に得ることが可能になった。 知的アニメーション技術:12種類の魚種の動きを統一的に生成する認知的モーション生成法がCG分野のトップコンファレンスであるSIGGRAPH 2016 Technical Paperに採択になった。また一部が公開予定の劇場映画の制作に利用されている。
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