研究課題/領域番号 |
24300044
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
CASSIMELLI ALVAR 東京大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (60422408)
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研究分担者 |
渡辺 義浩 東京大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (80456160)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 空間的な拡張現実 / トラッキング / プロジェクションマッピング / 情報検索 |
研究概要 |
昨年度の目標は「メモリーブロック」という仮想物体を探求するため、マルチモーダルな単一ユーザー向けインターフェースを開発することにあった。以前の研究計画書で記述していたように、この研究に必要なハードェア・ソフトウェアの開発には長い時間を要する。関連して、成果の報告を行う。 1.リアルタイムでの空間上ARシステムのため、新しいソフトウェアツール及びハードウェアの開発に成功した ・数百fpsでアルファベットのようなシンプルな記号を連続照射可な、新しいレーザーセンシングプロジェクターの開発を行った。システムではARMCortexM4上で実行可能な、カスタムでOpenGL風なレンダリングエンジンを使用した。また、プロジェクションマッピングのため、カメラとレーザー照射側のキャリブレーションを行った。 ・リアルタイムにカメラのパラメーターを同期及び変更するためのカスタムライブラリの開発を行った。これは、数百Hzのフレームレートで撮影された画像を同期するため、また遅延を最小まで減らすため必要であった。 ・本レーザーセンシングプロジェクターを適用範囲含む、カメラとレーザーの高速なキャリブレーションのためのAPI開発を行った。開発コードはインターネット上に公開され、現在においてもOpenFrameWorksのコミュニティー内で利用用途に合わせた開発/改善が続いている。 2.トラッキングとセンシングの新規手法のテストを行った ・平面的でカメラから見てカーブを含むA4の紙の角が、ユーザーの手によってオクルージョンとなった状況での、安定した紙の形状トラッキングの実行 ・サーモカメラと通常のカメラを組み合わせた、手とスクリーンの画像中でのセグメンテーション処理 ・ケーブルの接続されていないスクリーンにおける接触・振動検知のためのレーザー技術
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロジェクトは計画通りに進行していますが、国際的な共同研究者を受け入れて研究チームを構成するのに時間がかかっています。私は既にMITのメディアラボとマイクロソフトリサーチでこのプロジェクトについてのプレゼンテーションを行い、今後も、CHI2013で私が共同委員長を務める2つのワークショップでも更なる議論を行う予定です。
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今後の研究の推進方策 |
今後3~5ヶ月間にわたり、研究室に小型のカメラやプロジェクタ、その他の先端技術を用いた特別な空間を構築していく予定です。その間、PhilippePinel博士にはニューロナビゲーションのためのインターフェイス開発に助言していただき、博士課程研究者ともう1人の博士の方には私とともに情報表示とセンシング技術の開発を行っていただく予定です。その後、当初の計画通り、音や振動といった他の計測・表示技術との統合を行っていきます。
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度の計画では370万円のOptiTrackモーションキャプチャシステムを購入する予定でしたが、去年の予算から捻出することができず、計画を変更しました。 今年度の予算を用いて、このシステムを購入する予定です。
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