研究概要 |
平成24年度は,以下の項目について検討した. 1.これまでに研究開発されてきた基本アルゴリズムの体系的な整理,新たな基本アルゴリズムとして,(A-1)N次元信号(N=1,2,3)を対象とする汎用高精度対応付けアルゴリズム,(A-2)エックス線画像(透視画像)に特化した高精度対応付けアルゴリズム,(A-3)複数の異なる視点・異なるモダリティの画像を対象とする高精度対応付けアルゴリズム,(B-1)局所位相記述子用いた汎用画像照合アルゴリズム,(B-2)医用ボリュームデータに特化した個体識別アルゴリズムの検討を行った. 2.前項の新規アルゴリズムを含む位相限定相関法の基本アルゴリズムに基づき,(1)能動型計測に匹敵する精度を有する受動型3次元計測技術の研究開発,(2)高品質な画像・映像の生成・処理・提示技術の研究開発,(3)高速・高精度マシンビジョン技術の研究開発,(4)バイオメトリクスデータのロバスト照合による高信頼個人認証技術の研究開発,(5)医療用多次元画像解析技術の研究開発のテーマに関して戦略的な応用研究を行った.' 3.これまでに,位相限定相関法は,2次元フーリエ変換の計算量のためにその用途が制限されるという問題があった.そこで,プログラマブルな汎用GPU(Graphics Processing Unit)をターゲットにしたソフトウェアライブラリ(CUDA, OpenCL, HMPP)およびMATLABからのコード生成環境を構築した.また,それ以外にも,DSP(Digital Signal Processor),FPGA(Field-Programmable Gate Array),また,場合によっては,ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などをターゲットにしたシステムの高水準合成環境についても検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していたとおりに,基本アルゴリズム,各種応用研究,汎用GPUをターゲットとしたソフトウェアライブラリの構築を検討することができたので,おおむね順調に研究が進展していると判断する.
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