研究課題
今年度は、従来のスパースと拘束条件に加えて、低ランクという新たな拘束条件を加え、Sparse and Low-Rank Matrix Decompositionによる医用画像解析法を開発した。観測されたデータを低ランク構造とスバース構造に分離することができるようになった。低ランク部は観測データの共通構造を表し、大域的な情報を表す。スパース部はノイズや局所変形などを表す。本手法を用いて肝臓の3次元形状から局所的に変形する箇所を特定し分離することができるようになった.それによって以下の二つの成果が得られた:(a)本手法を3次元臓器形状の位置合わせに適用し,変形やノイズなどをもつ形状同士でも精度よく位置合わせ(正規化)ができるようになった; (b) 局所変形箇所の特定し分離することによって,肝硬変症による肝臓の変形を定量的に評価することができ,肝硬変症の支援診断にきわめて有効であることを示した。また、異なる位相(時間)で撮影された腹部肝臓CTデータを4次元テンソルとして取り扱い、多重線形代数の枠組でその解析を行っている。腫瘍に寄与する基底の特定と計算機支援診断の可能性について検討を行った。さらに、肝臓の確率ボリュームモデルとテンプレートマッチング技術を併用することによって正確に肝臓をCTデータから自動的に分割する手法を開発した。90%以上の自動分割精度が得られた。この三つの成果を合わせた、肝臓の診断支援に特化したシステム開発も進めている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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