研究分担者 |
巳波 弘佳 関西学院大学, 理工学部, 教授 (40351738)
飛谷 謙介 関西学院大学, 理工学研究科, 博士研究員 (50597333)
橋本 学 中京大学, 情報理工学部, 教授 (70510832)
片平 建史 関西学院大学, 理工学研究科, 博士研究員 (40642129)
白岩 史 関西学院大学, 理工学研究科, 博士研究員 (80640276)
|
研究概要 |
本研究では,スキル獲得過程を促進する内発的動機付け(=愉しみ)に着目し,その構造の解明と指標化を目指す.具体的には,動機付けモデルの構築と愉しみの客観的計測方法の確立,及びこれらをピアノ演奏スキル獲得プロセスに適用した検証実験を行う. 今年度は,モデル構築に関しては,愉しみを喚起・増幅し,スキル獲得過程をインタラクティブに支援する仕組みをモチベーティブ・コミュニケーションと称し,自律的動機付けを中心とした基本モデルを構築した.また微妙な表情変化検出のためGabor特徴を用いた学習型顔認識手法を提案した.ピアノ演奏スキル獲得プロセスに関しては,ピアノ演奏スキルの定量化として,指の独立性指標,最速演奏指標,最速タッピング指標およびスキル保持指標を用いた演奏スキル評価方法を提案した.また内発的動機付けを定量化する4種類の指標を提案した.これら指標を用いて,ピアノ学習における学習方法,モチベーションおよび学習効率の関係に関する実験を行った-その結果,モチベーションの高い群が,スキル獲得の効率が高いことを示した.さらにピアノ演奏動作をリアルタイムに計測するため,距離動画像を用いた学習データの最適選択に基づくマーカレスピアノ運指認識手法を提案した.ピアノ演奏動作をインタラクティブに提示するため,リアルタイムで演奏動作CGアニメーションを表示する技術についても開発を行った.加えて,愉しみをもたらす音楽の印象構造を解明するため,和音性評価モデルの研究,プロとアマの音楽聴取の生理心理的研究もあわせて実施した.
|
次年度の研究費の使用計画 |
今年度に購入を予定していた高精度ハンドモーションキャプチャ装置を研究計画上,次年度に購入することに変更したため,未使用額は平成25年度にその購入に充てる.他には,計画通り,距離画像計測装置等を購入予定である.
|