研究課題
基盤研究(B)
これまで我々が蓄積してきた音声データ(約500人分)を用いて、音声によるストレス評価、鬱度評価プログラムのプロトタイプを作成した。しかしながら、音声の録音状態が不良のものが多く、各精神的状況に特徴的な信号パターンを抽出が十分ではなく、自記式アンケート(GHQ-30:標準的な精神状況調査票)・各種バイオマーカー(サイトカイン27種類等)・面談によりデータ採取時の精神的状況を完全に判別することが出来なかった。そこで、音声解析プログラムによる解析結果の臨床的妥当性評価に用いる予定であった1,000人分のデータのうち約半分を、プログラムの学習用に使用しプログラムの精度をあげることとした。そのため、作成されたプログラムの妥当性の評価については、25年度に延期した。音声解析プログラムによる解析結果の脳生理学的妥当性についての検討では、光トポグラフィーによる大脳皮質の血流計測と音声による解析との比較を実施すべく、光トポグラフィーによる大脳皮質の血流計測のプロトコールの決定、各機器の実験室へのセッティング、を行った。現在、健常人によるパイロットスタディーを実施中である。上記と平行して、25年度実施予定の音声解析プログラムによる解析結果の臨床的妥当性評価および音声解析プログラムのバージョンアップのために用意した1,000人分のデータのラベリングために自記式アンケート(GHQ-30:標準的な精神状況調査票)・面談記録を整理するとともに、各種バイオマーカー(サイトカイン27種類、BDNF、ヒトヘルペスウィルス活性、唾液アミラーゼ)の計測を実施した。
3: やや遅れている
本研究用に事前に採取した音声データのクオリティーが予想外に低かったため、音声解析プログラムの作成に遅れが生じたため。
研究の遅れは、十分に取り戻せる範囲であり、引き続き計画に沿って研究を実施する。
各種バイオマーカー(サイトカイン27種類、BDNF、ヒトヘルペスウィルス活性、唾液アミラーゼ)の計測、光トポグラフィーによる大脳皮質の血流計測と音声による解析との比較、及び得られた結果について班会議で評価検討を加え、まとめた成果を学会等で発表する等。
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