| 研究課題/領域番号 |
24300101
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| 研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
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研究代表者 |
宮下 和雄 独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, 主任研究員 (00358128)
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| 研究分担者 |
岩崎 敦 電気通信大学, 情報システム学研究科, 准教授 (30380679)
西野 成昭 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401299)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | マーケットデザイン / マルチエージェントシミュレーション / オークション |
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| 研究概要 |
平成24年度に得られた結果を基にして、様々な観点から商品価値の時間的変化に対応した収益最大化メカニズムの洗練化を行った。具体的には、平成24年度に開始した被験者実験と並行して、そこで観察された戦略的行動に基づいて、それらの入札者の行動をパラメータ化した上でシミュレートするソフトウェアエージェントの実装を行い、被験者だけではなく、代表的な入札行動をシミュレートしたソフトウェアエージェントも参加したオンラインダブルオークションの大規模マルチエージェントシミュレーションを行った。
また、従来のオークション理論の研究などにおいては、メカニズムに対する戦略行動に対する近似的な頑健性は、ε-Strategyproofnessなどの指標を用いてメカニズムの備える性質として理論的な評価がなされてきたが、本研究では上記の大規模な経済実験で観察された個々の戦略的行動に対して、その有効性を定量的に評価することにより、ヒューリスティックなメカニズム設計の有効性を検証した。
具体的は5人のセラー、バイヤーが参加するオンラインダブルオークション市場に関する実験を、2つの異なる需給設定に関して、セラーが4タイプの入札戦略、バイヤーが3タイプの入札戦略を持つ状況で、それぞれの戦略プロファイルに関して12日間のシミュレーションを300回ずつ実施し、その結果の平均、標準偏差を分析することにより、確率的な戦略頑健性を検証した。その結果、我々が開発したヒューリスティックな危急度優先割り当て規則が統計的な有意なレベルで戦略頑健性を持つことが確認できた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は当初研究計画に記述した内容に従って、各研究分担者がそれぞれの担当分野の研究を順調に進めてきた。特に大規模マルチエージェント実験を行うためのソフトウェアが完成したため、今後の実験を順調に進めるための基盤を整備することができた。今後の課題としては、各研究分担者の知見を統合化するための適当な問題設定を行うことであると考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
様々な設定の元で多くのマルチエージェントシミュレーション実験を実施すると共に、実験で得られた知見を経済学や計算科学的な見地から理論的に検証することで、消耗品市場における汎用的な市場設計手法を構築する。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
英文校正に係わる費用が、当初の業者の見積額よりも低くなったため。
プログラム開発費の一部として使用する。
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