研究成果の概要 |
主な成果は次のようなものである。(1)聴覚系カリックス型シナプスにおいて伝達物質放出の律速段階として、伝達物質放出部位再利用過程(Sakaba et al., 2013, PNAS)とシナプス小胞の分子プライミング(Lipstein et al., 2013, Neuron)の双方が重要であることが示唆された。(2)抑制性プルキンエ細胞出力シナプスで、シナプス前終末での活動電位振幅の減衰がシナプス伝達を短期的に抑圧するというメカニズムを明らかにした(Kawaguchi and Sakaba, 2015)。興奮性シナプスのように伝達物質放出機構が短期抑圧を規定していないことが示唆された。
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