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2012 年度 実績報告書

マウスとゼブラフィッシュの異種間ゲノム工学による脊椎形成の分子機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24300154
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

國府 力  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70379238)

研究分担者 宿南 知佐  京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (60303905)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードゲノム / 発生・分化 / 発現制御 / 軟骨形成
研究概要

研究代表者らが同定したPax1遺伝子の硬節特異的エンハンサーには、ヒト・マウス・カエル等の陸棲脊椎動物全般で塩基配列が保存されている陸棲型硬節エンハンサー(Xe1)と、さらにゼブラフィッシュ・メダカ・サメ等の水棲脊椎動物まで保存されている水棲型硬節エンハンサー(Pf1)がある。平成24年度は、まず、エンハンサー活性を規定するコアエレメントを検索・同定するために、マウスPax1あるいはゼブラフィッシュpax1のゲノム領域から抽出したエンハンサー配列を複数の短いサブドメインに分割し、レポーター遺伝子を有するトランスポゾンベクターに組み込みこんだ後、トランスポゼースmRNAとともにゼブラフィッシュ胚に注入するin vivoトランスジェニックアッセイを行った。その結果、分割によりエンハンサー活性が消失する領域や、ホモロジーがあっても種によって活性の異なる領域が同定された。現在さらに領域を絞りつつ、他種ゲノムについても検討を進めている。一方、Pax1近傍ゲノム領域のシスエレメントの探索範囲をさらに広げるため、トランスポゾン化したBACクローンによるトランスジェニックアッセイを行った。その結果、硬節に加えて他組織での発現を制御するエンハンサー活性が新たに検出され、これについてもさらに領域を絞り込んでいるところである。また、脊椎動物の中軸骨格における内軟骨性骨化様式の獲得機構を理解するため、トランスジェニックマウスでのPax1過剰発現実験を行った。その結果、Pax1がin vivoで軟骨形成に関わる別の遺伝子を制御していることが示され、内軟骨性骨形成過程における役割の一部が明らかになりつつある(論文投稿中)。現在、引き続きPax1の遺伝子機能とシス制御エレメントとの対応関係を複数の種にまたがって検討しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の3つの計画に対して(1)コアエレメント同定のためのトランス'ジェニック実験と(2)新規シス調節領域の探索は一定の成果が得られ、(3)Pax1の機能獲得実験に関しては、目標としていたシス調節領域との関連付けは未だ十分に達成されていないものの、少なくともPaxl遺伝子の機能について新たな知見を得ることができた。

今後の研究の推進方策

計画通り研究を遂行するとともに、エンハンサー解析に使用するゲノム配列をさらに多様な種に拡張して実験的比較ゲノム解析を進めて行く。年々増大する各種ゲノム情報も効果的に活用する。

次年度の研究費の使用計画

購入を予定していた超音波破砕装置が他部署から借用できることが分かったので購入を見合わせ、その費用を次年度に当初見積りよりも多くの実験個体数が必要になったマウスの作製費用と管理飼育費用に充当する。

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公開日: 2014-07-16  

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