研究課題
本年度では、マーモセット10家系、計40個体について前年度までに開発した次世代シークエンシング(NGS)によるDNAタイピング法を用いて、本法の有効性を検証した。その結果、前年度までに得られたアリルを含み、ハプロイドあたり2~7個の発現Caja-G遺伝子が検出された。またMHCクラスⅠアリルをホモ接合体として有する個体が検出されたことから、研究にて開発したDNAタイピング法は、移植研究の際のドナーとレシピエントの選抜や高頻度MHCハプロタイプに着目したMHC情報付加マーモセットの系統化などの生物医学研究に有用であると考えられた。また、マーモセット胎盤に発現するMHC遺伝子の特徴を明らかにするために、野生型マーモセットの母親にGFPマーモセット胚を移植し、胎仔と母体をGFP発現の有無で識別する系を作製した。この系を用いて妊娠後期胎盤より胎仔・母体細胞を分離・精製した後、mRNAより胎盤トロフォブラスト特異的に発現するMHC分子を次世代シークエンサーにて解析した。その結果、体細胞で発現が確認されているCaja-G遺伝子とともに、体細胞ではほとんど発現の認められない特定のCaja-Bアリルの発現が確認された。さらに、Real-time PCRによるサイトカイン・CD抗原等の発現解析系を充実させると伴に、TCRレパトア解析を次世代シケンシングによる系に移行した。その系を用いてデングウイルス感染モデル(マーモセット)系で、T細胞の挙動および炎症性サイトカインの変動について解析を行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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