研究課題
本研究では、非タグ/タグの明暗領域を二値のデジタル符号とみなすという独自のタギングMRI撮像・解析法に基づき、MRI画像空間分解能以下の微細変動量を計測可能であることを示すことを目的に、理論的、実験的検討を行ってきた。研究期間の前半に進めてきた提案手法の原理に関する理論的検討結果や予備実験結果により、提案手法では生成するタグの空間的均質性が重要であることが明らかとなったが、これに対応するために昨年度に開発したBloch方程式に基づく任意空間領域の選択励起法による任意形状タグ生成用のパルスシーケンス開発ツールを用いて、最終年度にあたる本年度は提案手法による画像空間分解能以下の微細な変動の検出に関する実験的検討を行った。Bloch方程式に基づく任意空間領域の選択励起法により任意の形状のタグ生成が可能となり、タグ形状の均一性は向上したが、任意空間選択励起法ではわずかな静磁場の不均一性によりタグ形状の歪みが生じることが明らかとなった。実験に利用している研究用MRI装置は高機能の開発環境をもち、限局した領域に対して静磁場の均一性を高める局所shimming法を備えており、これを適用することによって歪みは改善することが確認できたが、画像空間分解能以下の微細な変動の検出は視野の一部に限定的であった。また、昨年度より引き続き作成を行っていた動的phantom装置を用いた撮像実験では、対象の変形・移動による静磁場の変化から、微細な変動の検出はさらに困難となることが判明した。しかしながら、本研究を通じて、タグ生成用パルスに要求される条件が明らかとなり、また、タグと画像との相対的な位置関係を短時間で検出できる独自の手法を開発できた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (2件)
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