本研究では、これまでに研究を行ったコラーゲン・シルクなどの素材を組み合わせることで、角膜の構造にきわめて類似した構造体構築のための基本技術の研究を行った。電界紡糸技術を用い、上皮基底膜類似ナノファイバー足場材料の開発、ナノファイバーの透明性を向上し実質再生への活用、高強度デスメ膜構造再生に関する基礎的なデーターを得た。ファイバー材料の弱点である光の透過性は、ファイバーサイズをナノのレベルまで細くすること、ファイバー空間が細胞ニッチェとなり、再生組織(コラーゲン等)で埋まることで著しい向上が認められた。上皮、実質細胞とも、繊維足場の構造、硬さ、表面などに影響を受けることが判明した。
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