研究課題
平成26年度は、昨年度までに開発した3Dバーチャル画像を用いて、実手術器具に磁気式および光学式位置センサをとりつけて、シミュレーション技術の有用性を若手および熟練脳神経外科医で検証した。脳腫瘍症例において、手術進行および脳へら操作による脳偏倚に対応するリアルタイム変形技術の有用性を検討した。リアルタイム変形技術を導入する前には、3Dバーチャル画像上の脳腫瘍全摘出に要する時間に、若手脳神経外科医や学生と、熟練脳外科医に差はなかったが、リアルタイム変形技術を導入することで、より実手術のシミュレーションに近づき、若手脳神経外科医は、シミュレーションを重ねると共に、腫瘍摘出に要する時間は短縮し、トレーニング効果も確認した。また、実際の脳腫瘍手術において、術中MRI画像を撮像し、仮想変形3Dバーチャル画像と比較検討し、変形技術の妥当性を確認した。患者個々のMRIより3Dプリンターの内部構造造形法を用いて、半透明モデルの内部に脳室、海馬などを造形し、てんかん外科手術のシミュレーションを行った。内側側頭葉てんかんの扁桃体・海馬切除術におけるアプローチに有用であった。さらに、運動野などの重要な脳機能皮質近傍の脳腫瘍手術やてんかん外科手術においては、脳機能を電気生理学や術中脳波記録をモニタリングしながら、手術を行うため、術中の電気生理学的情報を統合しながらの手術シミュレーション技術の開発も進めた。脳波や誘発電位記録を観察しながら、手術シミュレーションすることで、安全な手術操作を術前に習得するこが可能となった。さらに、電気生理学的情報を自動解析するソフトウエアーを導入することにより、若手脳外科医のトレーニングやシミュレーション技術の向上に役立つことを検証した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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