| 研究課題/領域番号 |
24300181
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
浅沼 俊彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (80379271)
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| 研究分担者 |
中谷 敏 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80393221)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | 心エコー / 3D / 虚血診断 / 虚血メモリー |
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| 研究概要 |
スペックルトラッキング技術により、心臓超音波検査法を用いた詳細な局所心筋運動の解析が可能になった。われわれはこれまでに、虚血後に収縮運動が回復した場合でも、微細な異常運動であるpost-systolic shortening（PSS）が残存することを報告してきた。この現象を観察することで、虚血メモリーイメージングが可能と考えられるが、これまでの検討は二次元（2D）断層像での評価であった。この方法では、左室の全領域を評価するためには、多断面の画像取得が必要となり、解析に時間もかかる。一方、三次元（3D）スペックルトラッキング法は先にあげた問題点を克服できるため、簡便かつ精度の高い虚血メモリー評価が期待できる。
平成24年度の研究では、3Dスペックルトラッキング法においても微細な異常運動であるPSSの残存は確認でき、虚血メモリーの評価が可能と思われた。ただし、3D画像のフレームレートは2D画像と比べて低いため、微細なPSSの同定に困難である場合もあることがわかった。このため、当初の予定では平成25年度は、より軽度の虚血メモリー検出の可否を検討する予定であったが、まずは、本法における最も高感度な指標の確立を優先することとした。
前年同様、麻酔開胸犬にて左冠動脈回旋枝を2分間閉塞後、再灌流し、経時的に得られた3D動画像データからスペックルトラッキング法を解析し、円周方向以外に、長軸方向、半径方向のストレインを解析し、どの方向のストレイン波形を用いるのが最も効果的か評価した。また、PSSのみでなく、近年注目されている収縮早期のearly systolic lengthening（ESL）による評価が可能かも検討した。結果は、すべての方向でPSSは虚血時には検出可能であったが、再灌流20分後に評価可能であったのは円周方向のみであった。また、ESLは3Dのデータからは評価は難しく、3D虚血メモリー評価にはPSSの方が優れていると考えられた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は、上記の理由により、軽度の虚血モデル（心筋酸素消費量を増大することで虚血が生じるモデル）の検討は行わず、高感度3D虚血メモリーイメージング評価のために最適な指標の確立を目指した。これは従来の研究計画に含まれていた項目を前倒しにしたもので、おおむね順調に進展しているものと考える。また予定していた3Dスペックルトラッキング法における心内膜追随の精度検証は、現在進行中である。
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| 今後の研究の推進方策 |
これまでの検討結果を踏まえて、平成26年度は、3Dスペックルトラッキング法を用いた虚血メモリーイメージングの最終段階として、3Dカラーマップ表示法の確立を目指す。得られた指標を3Dカラーマップまたはブルズアイ表示し、再灌流後に虚血の既往領域をカラー表示することが可能か、また、その領域が実際の虚血領域に一致しているかを検討する予定である。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
最終年度に必要な予算を概算し、次年度に繰り越しました。
平成26年度における実験の物品費等に使用される予定です。
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