研究課題/領域番号 |
24300195
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
安保 雅博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00266587)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 経頭蓋磁気刺激 / ボツリヌス毒素療法 / 集中的作業療法 / fMRI / 脳血流 |
研究概要 |
期間内にやるべきことは、脳卒中後遺症である上肢麻痺に対して、rTMS・集中的作業療法の前後にボツリヌス毒素療法を施行し、どのタイミングで施行すべきなのかを検討をすることである。脳卒中上肢麻痺に対して、rTMS・集中的作業療法が有効であることは、多くの欧文論文で発表をしてきたが、上記のことを検討施行するうえで、ボツリヌス毒素療法と自主トレーニングを主体とした機能訓練の効果の検討、有効性が示されているCI療法とrTMS・集中的作業療法の有効性の検討、脳機能画像を使用してrTMS・集中的作業療法はどのような脳内メカニズムで麻痺の改善が起こっているのかを検討する必要があると考えられる。よって、今年度はこのことを中心に研究を行った。 RCTによる脳卒中上肢麻痺に対するCI療法とrTMS・集中的作業療法(NEURO)の上肢麻痺改善度の比較検討を行い、両療法とも脳卒中上肢麻痺の改善を認めるが、NEUROの方が有意差をもって質の高い改善を示していること認められた。これは、本邦で初めてのCI療法の欧文誌での発表であり、NEUROとの比較は世界で初めての報告である。また、rTMS・集中的作業療法施行前後のFMRIの結果の検討をおこない、運動麻痺の改善と障害半球の機能再構築が重要な役割を果たしていることを認めた。療法の研究ともInt J Strokeに投稿しアクセプトされた(掲載は25年度)。また、ボツリヌス毒素療法1回打ちと自主トレーニングを主体とした機能訓練の効果の検討を行い、適切な訓練指導をし、自主トレーニングをすれば、脳卒中上肢麻痺の機能改善が認められることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
順調に論文がアクセプトさせている
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今後の研究の推進方策 |
計画通り進める
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度の使用しなかったお金は、昨年度に投稿して予定通り、今年度アクセプトになった欧文論文の校正費ならびに掲載費、別冊代として使用する。
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