脳卒中上肢麻痺に対して反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)と集中リハの併用の有効性を1725人の大規模臨床報告で改めて証明した。また、BDNFの遺伝子多型の有無によらず麻痺側上肢機能改善が得られることを示唆した。この作用は、機能的脳画像により障害側の働きが強まること、つまりは健常側の大脳半球の働きが弱まることにより脳内のニューロモデュレイションが起こり、有効性が生じることがわかった。また、ボツリヌス毒素療法の有効性も示した。上肢麻痺を改善させるためには、評価をきっちり行い、回復時期によって、集中的リハ、rTMS、ボツリヌス毒素療法の組み合わせを考慮しなければならない。
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