研究課題/領域番号 |
24300212
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木原 成一郎 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20214851)
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研究分担者 |
大後戸 一樹 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (20632821)
徳永 隆治 安田女子大学, 教育学部, 教授 (60310843)
林 俊雄 梅光学院大学, 子ども学部, 准教授 (50441621)
岩田 昌太郎 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (50433090)
村井 潤 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (90610890)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 体育教師 / 現職教育 / 力量形成 / 学級担任 / 校内研修 / 校外研修 / 部活動指導 / 生徒指導 |
研究概要 |
1年次は,体育主任や研究教科で体育を担当している教員が若い教員や女性の教員に対して情報を伝達し共有していくような体育授業の校内研修を企画実施することを予定していたが、結果としてその前提となる以下の研究を行うにとどまった。1)A市教科研体育部会の校外研究に参加した教師に対し、その研修成果をどのように勤務校に還元するかのアンケートを行い、校内研修以外に同学年教師団との実技研修や体育主任への報告の実態があることを把握した。2)A市教科研体育部会の指導的立場にある教師Bに対して、体育授業観の形成と体育部会での活動の関係を明らかにするためにライフヒストリーの研究を行い、教師Bの体育授業観に基づく校内研修の計画を把握するとともに、次年度の校内研修の計画づくりへの参与と参加観察の了解を得ることができた。ライフヒストリー研究の成果は体育関連学会で発表され専門的なご批評をいただいた。次年度本格的に校内研修の企画と調査を実施することが課題とされた。 また,C大学で開講される免許更新制講習に参加した中学校の現職教員を対象に,「体育授業に関する効果的な現職教育に関する調査」を実施した。この調査は質問紙調査として行い,効果的な現職教育の全体的傾向を把握する。現在集計、分析中であり次年度に体育関連学会等でその成果を発表する。 特色ある体育授業の現職研修を実施している海外の実態調査に関しては、以下の成果が得られた。1)シンガポールでは日本の体育授業研究をレッスン・スタディとして導入紹介し、学校に影響力が生まれる一方、継続的な教師文化としての定着に困難があることが明らかにされた。2)スコットランドでは政府の援助でエジンバラ大学とグラスゴー大学が教育委員会と連携して行う小学校教師に向けた体育のカリキュラムと教授法の研修が開催され、体育授業改善に成果を上げてきた。そこでは、小学校教員の体育ネットワークが体育授業のカリキュラムや教授法を改善するために効果的であるとされた。3)アメリカのニューヨーク州の体育に関する現職教育の実態を教育委員会の役割を中心に把握することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
体育主任や研究教科で体育を担当している教員が若い教員や女性の教員に対して情報を伝達し共有していくような校内研修の企画実施を予定していたが、A市教科研体育部会の校外研究に参加した教師に対し、校内研修の企画と実施に関して合意をとることに終わり、実際に計画を作り参与観察することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の校内研修の計画づくりへの参与と参加観察の了解を得ることができた教師Bの勤務校を対象に、体育主任や研究教科で体育を担当している教員が若い教員や女性の教員に対して情報を伝達し共有していくような体育授業の校内研修を企画実施し、研修の成果が子どもの学習改善に与える影響を調査する。
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次年度の研究費の使用計画 |
校内研修の企画と参加ができなかったため、参加に必要な出張旅費、校内研修の成果と子どもの学習への影響の把握のためのアンケートやインタビュー結果の集計や分析のための謝金等の使用ができず繰り越さざるを得なかった。次年度これらの用途に使用する予定である。
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