研究課題/領域番号 |
24300214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
佐藤 豊 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (50442504)
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研究分担者 |
高橋 健夫 日本体育大学, 体育学部, 教授 (60029725)
三木 ひろみ 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (60292538)
石川 泰成 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (00620197)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 現職体育教師教育 / 単元構造図 / アクション・リサーチ / 体育科教育 |
研究概要 |
近年、諸外国の体育教師教育(小・中・高)では、理論的・解釈学的アプローチであるアクション・リサーチ型のプログラムの有効性について着目されている。 日本の体育教師教育についても、模擬授業後の省察を重視したプログラムの工夫が一部で見られるようになったが、免許更新制等や県市町村教育委員会等の研修における現職の体育教師教育に適した効果的なプログラム開発についての研究は進んでいない。 本研究を通して、諸外国の体育教師教育の動向を参考として、わが国の現職体育教師教育の今後の在り方を検討することとした。 平成24年度の研究実績は次のとおりである。 1.各都道府県市町村設置者教育委員会への教員研修に関する実態調査 教育委員会等への調査研究を中心に研修実態及び各担当者の意識を明らかにすることをねらいとして、各設置者(都道府県・政令指定都市等教育委員委員会)を対象として、現職教師研修の具体的機会と目的・内容について、県内の研究会等の実態、研究指定校の指定及び研究内容、研究成果の公開や周知の手段、研究報告書の収集の有無について調査を行い、286の各都道府県市町村設置者から回答を得た。現在、質問紙調査をもとに研修の実態及び課題等を分析している。 2.外国の実態調査及び研修プログラム検討 筑波サマー・インスティテュート参加国および海外現地調査を通して、現職教諭を対象としたスキルアッププログラムの実際と内容、方法、評価支援システム及び運用上の問題点、参加者の反応等について、面接によるインタビュー及び資料収集を行う。本年度は、イギリスUniversity of Bedfordshire、Dr. David Kirk氏、アメリカThe Ohio State University、Dr. Jackie Goodway氏を九州の大学関係者、教育委員会指導主事、現職教員が加入する研究会に招へいし、イギリス、アメリカの取り組みの紹介と日本の取り組みについてのインタビュー等を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度予定した各都道府県に対する教員実態調査を実施し、現在アンケート調査に対する統計的解析中である。また、諸外国の取り組みについて、筑波サマー・インスティテュート参加の体育科教育の研究者より各国の研修実態についてヒアリング調査及びアメリカマサチューセッツ州における教員研修の実態調査を行うことができた。また、26年度検証予定のアクション・リサーチ型研修プログラムの考案「単元構造図によるアプローチ」について、長崎県、神奈川県、福岡県、鹿児島県等における現職教員研修において試行を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
日本の体育科教育における現職体育教師教育について、各教育委員会での取り組みを分析するとともに、アクション・リサーチ型研修を各県教育委員会に提供し、その有効性について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研修プログラムの具体的開発を県教育委員会、学校現場の試行を通してデータ収集を行い、具体的なプログラム開発を進める。そのための各県における研究会の開催に伴う旅費等にあてる。
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