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2012 年度 実績報告書

水中におけるヒトのロコモーションの仕組み-水中動作解析システムの構築と応用-

研究課題

研究課題/領域番号 24300215
研究種目

基盤研究(B)

研究機関筑波大学

研究代表者

高木 英樹  筑波大学, 体育系, 教授 (80226753)

研究分担者 中島 求  東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (20272669)
三好 扶  岩手大学, 工学部, 准教授 (10392193)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード身体感覚 / 運動制御 / ドルフィンキック / 水中筋電 / 三次元動作分析 / 水中モーションキャプチャ
研究概要

泳動作は,水中で行う運動であり,媒体である水に対してうまく力を作用させ,その力を自己の推進力に変えて移動する身体運動である.競泳選手は,いわゆる「水を捕える」という能力が優れており,時々刻々と変わる水の変化を感じ取りながら水に対して力を作用させ,推進力を生むのに最適な動きを実行している.この時,泳者は感覚器から多くの感覚情報の入力があるが,泳動作に必要な情報を選択するために,自己の何らかの身体感覚に意識を向けていると考えられる.先行研究では,泳者が泳中に意識すべき身体感覚をいくつか取り上げているが,これらの身体感覚への意識の違いが泳動作へどのように影響するのか不明なままである.そこで本研究では,泳者へ意識すべき箇所の指示を変え,その違いによって泳動作に与える影響を明らかにする.本研究によって,泳者の意識の向け方と泳動作の関係性を理解するのに役立つといえる.
本年度は環境構築に時間を要したため,熟練した競泳選手1名のみの報告となる.主な結論としては,ドルフィンキック中(スタート・ターン後に水面下を潜水して推進する泳技術)に意識してほしい身体感覚を指示し,試技後に泳者は「とても意識した」と主観的な回答をしており,その際何も意識していない時に比べて体幹へ意識を高めることで体幹の拮抗筋の共収縮割合が3.4%だったものが7.1%へと約2倍増加した.先行研究では体幹部の安定性がドルフィンキックの泳速度を高める要因であると報告されており,それに対してトレーニング現場でも体幹への意識が強く指示されるようになった.しかし,これまで体幹トレーニングの客観的な評価にまで至っていないという現状があったため,本研究で定量化できたことはコーチや選手にとって有益であると考える.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は,測定システムを構築することを目標としてプロジェクトを推進し,概ね目標は達成できた.

今後の研究の推進方策

第一段階として測定システムを構築することは達成できたので,今後は実際のヒトを被験者としてデータの蓄積を図ることを目標とする

次年度の研究費の使用計画

次年度は構築したシステムを用いて,ドルフィンキックにおける体幹への意識と体幹筋の実際の活動との関連を検討し,さらに推進力を増加させるための合理的な動作について探求する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 一定泳速度における平泳ぎ中の足部流体力の変化2012

    • 著者名/発表者名
      角川隆明, 高木英樹, 仙石泰雄, 椿本昇三
    • 学会等名
      2012年日本水泳水中運動学会年次大会
    • 発表場所
      福岡大学 (福岡県)
    • 年月日
      2012-11-11

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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