研究課題/領域番号 |
24300219
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
來田 享子 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (40350946)
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研究分担者 |
真田 久 筑波大学, 体育系, 教授 (30154123)
舛本 直文 首都大学東京, 大学教育センター, 教授 (70145663)
田原 淳子 国士舘大学, 体育学部, 教授 (70207207)
嵯峨 寿 筑波大学, 体育系, 准教授 (30261788)
山口 香 筑波大学, 体育系, 准教授 (40220256)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | オリンピアン / オリンピック教育 / 教材開発 / 授業モデル / ユースオリンピック / オリンピック大会 |
研究概要 |
本研究は、オリンピック・ムーブメントの一様態に位置づけられる「オリンピック教育」について、オリンピアン(元オリンピック選手)を対象として展開するための内容と方策を検討し、そのモデルを構築することを目的としている。平成24年度は、平成25年度までの2年間で実施する以下の3つの研究課題について検討した。1)オリンピアンを対象とするオリンピック教育の内容とその教材開発および授業モデルの構築、2)オリンピアンによる教育実践のための基礎知識と演習方法、3)国際的スポーツ組織および諸外国におけるオリンピアンを対象とするオリンピック教育実践事例。 課題1)の研究成果:古代オリンピック、オリンピック憲章、オリンピック・ムーブメントとスポーツを通じた人間開発の理解、国際協力と異文化理解を中心に、教育内容および教材の検討を行った。 課題2)の研究成果:オリンピアン5名を対象に「オリンピック憲章の理解」を内容とする基礎知識の確認や演習を実施し、意見交換を行うことによって、必要とされる基礎知識の範囲や教材の工夫を含めた効果的な演習方法の検討を行った。 上記課題1)および2)については、研究代表者や研究分担者が関連する内容を含むオリンピック教育の実践・講義・特別講座などを通じ、授業モデルの試験的実施や検証も行った。 課題3)の研究成果:インスブルック冬季ユース五輪(オーストリア)、ロンドン五輪(イギリス)、第8回10Cスポーツ・文化・教育世界会議等の2012年に開催されたオリンピック関連行事・国際会議等を通じて、オリンピアン教育に関する情報収集と分析を行った。また研究分担者、研究協力者の研究ネットワークを通じ、カナダ・オーストラリアでの同情報についての収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教育内容・教材開発・授業モデルの検討および試験的実施と検証については、計画どおりに進展している。 また2012年度は、国際的ネットワークを利用した情報収集を効率的に進めることができた。その一方で、オリンピアンに対するオリンピック教育の事例となる実践が海外においても研究計画時に仮説を立てた以上に少なく、トップアスリートに対するセカンドキャリア教育等の別の教育内容や目的をもった実践から関連情報を探索する必要があることが明らかになった。この点は研究計画との若干のずれをもたらしている。
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今後の研究の推進方策 |
上述の進行状況に鑑み、引き続き計画どおりの研究を実施するとともに、研究代表者・研究分担者が従来からの研究活動によって利用することができる国際的研究ネットワークを超えて調査範囲を広げることとする。具体的には、研究協力者を通じて、国内オリンピック委員会および国内オリンピック・アカデミーのネットワークを利用し、オリンピアンに対するオリンピック教育実施状況に関するWebを通じてのアンケートを実施することを検討している。
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