• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

地域の健康行動変容「基本要素」を査定する評価尺度の開発およびメディア情報の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24300231
研究機関早稲田大学

研究代表者

竹中 晃二  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80103133)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードヘルス・コミュニケーション / 行動変容 / 基本要素 / ポピュレーションアプローチ / スモールチェンジ活動
研究概要

本研究では,従来,健康行動に関わる介入研究に用いられてきた理論・モデルにおける構成概念の内容を確認し,類似する内容や独自の内容を整理し,研究協力者と確認し合いながら,行動変容の「基本要素」を決定した。
一方で,これらの「基本要素」を基に,中年男女を対象にフォーカスグループインタビューを行いて確認を行い,食事および運動に関連させた実践面での行動内容を探った。その結果,対象者が健康行動について受諾可能性を高めるアプローチとしてスモールチェンジ活動が重要であることがわかった。スモールチェンジ活動とは, 1日の中でエネルギーギャップを解消する具体的方策であり,摂取カロリーの抑制と消費カロリーの増強を行うために,小さな活動を決めて複数実践させることである。これらの推奨内容は,質,量および頻度の要素を示すことによって,実践者自身が内容を決定できるように様々な活動例を収集した。先の「基本要素」は,これらスモールチェンジ活動を継続させるための支援とし,推奨内容と組み合わせることで効果を求めようとした。
平成25年度には,スモールチェンジ活動の推奨として,T町住民へのパンフレットの配布をはじめ,プロモーションビデオの制作など,ポピュレーションアプローチによる普及啓発を行い,評価を行った。一方,I県の中小企業においては,スモールチェンジ新聞を用いた介入を行い,メディア利用による行動変容の効果を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度においては,従来,多くの研究で用いられてきた行動変容理論・モデルおよび技法の内容を整理し,それらを「基本要素」とした上で,地域の住民について見立てを行い,適合した要素を強調して普及啓発介入を実施できた。また,対象者の行動実施に関わる負担感をスモールチェンジ活動によって低減することで効果を高めた。

今後の研究の推進方策

平成26年度においては,平成25年度で実施したポピュレーションアプローチによる介入について,主にプロセス評価の内容から改善を加え,また定期的なニューズレターの配布など,新たなメディア利用によって効果を高めることを期待したい。さらには,介入対象のバラエティを広げることで,本研究が目指す効果的なセグメンテーションを実践したい。

  • 研究成果

    (21件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 11件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] An understanding of Japanese children’s perceptions of fun, barriers, and facilitators of active free play2014

    • 著者名/発表者名
      Lee, Y., Takenaka, K., & Kanosue, K.
    • 雑誌名

      Journal of Child Health Care

      巻: 12 ページ: 1, 18

    • DOI

      10.1177/1367493513519294

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 気管支喘息患児の保護者を対象としたテイラー化教育プログラムの開発および効果の検証2014

    • 著者名/発表者名
      飯尾美沙, 竹中晃二, 成田雅美, 二村昌樹, 濱口真奈, 福島加奈子, 山野織江, 原口純, 阪井裕一, 石黒精, 大矢幸弘
    • 雑誌名

      アレルギー

      巻: 63 ページ: 187, 203

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 退院後の脳卒中患者を対象とした社会的活動性および実施意図尺度の開発2014

    • 著者名/発表者名
      小沼佳代・島崎崇史・矢作友里・竹中晃二
    • 雑誌名

      理学療法科学

      巻: 29 ページ: 1-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 行動変容のためのソーシャルマーケティングの活用2013

    • 著者名/発表者名
      上地広昭・竹中晃二
    • 雑誌名

      健康教育学会誌

      巻: 6 ページ: 60-69

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 被災地の子どもにおける精神的健康問題の予防を目的とした運動・スポーツ活動の普及啓発活動―ソーシャルマーケティングを適用した『こころのABC活動』2013

    • 著者名/発表者名
      竹中晃二・青山修司・島崎崇史
    • 雑誌名

      SSFスポーツ政策研究

      巻: 2 ページ: 168-175

  • [雑誌論文] 生活習慣と健康関連QOLとの関連性の検討2013

    • 著者名/発表者名
      島崎崇史・竹中晃二
    • 雑誌名

      ストレスマネジメント研究

      巻: 9 ページ: 85-96

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 健康行動変容を目的とした情報媒体の受け入れやすさ・有用性が媒体の閲読行動、健康行動実施に対するセルフエフィカシー,および意図に与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      島崎崇史・前場康介・飯尾美沙・竹中晃二・吉川政夫
    • 雑誌名

      健康心理学研究

      巻: 26 ページ: 7-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 特定健康診査における行動変容を目的としたニューズレター配布の試み2013

    • 著者名/発表者名
      島崎崇史・前場康介・竹中晃二
    • 雑誌名

      健康心理学研究

      巻: 26 ページ: 48-60

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 要支援・要介護者における在宅運動の実施に影響を与える要因の検討2013

    • 著者名/発表者名
      有田真己・竹中晃二・島崎崇史
    • 雑誌名

      理学療法科学

      巻: 28 ページ: 83-88

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地域住民を対象としたヘルス・コミュニケーション:身体活動および食習慣の改善を目的としたリーフレット配布の試み2013

    • 著者名/発表者名
      島崎崇史・竹中晃二
    • 雑誌名

      健康心理学研究

      巻: 26 ページ: 119-131

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 生活活動量増強を目的とした通信介入に有効な行動変容技法の検討2013

    • 著者名/発表者名
      斎藤めぐみ・島崎崇史・満石寿・竹中晃二
    • 雑誌名

      行動科学

      巻: 52 ページ: 1-13

    • 査読あり
  • [雑誌論文] わが国の成人を対象とした生活活動の実行可能性と個人的変数との関連:質問紙調査による横断研究2013

    • 著者名/発表者名
      斎藤めぐみ・竹中晃二
    • 雑誌名

      Heath and Behavior Sciences

      巻: 12 ページ: 1-11

    • 査読あり
  • [学会発表] The evaluation of recruitment strategy adopted and behavior change targeted for participants in the physical activity intervention program for Japanese workers

    • 著者名/発表者名
      Takenaka, K., Shimazaki, T., Yinghua, L., Konuma, K.
    • 学会等名
      American Psychological Association
    • 発表場所
      Hawaii, USA
  • [学会発表] 職域ヘルスプロモーション・プログラムにおける募集方法の開発とその評価

    • 著者名/発表者名
      竹中晃二,島崎崇史
    • 学会等名
      日本体育学会
    • 発表場所
      立命館大学
  • [学会発表] 地域住民の健康増進を意図したソーシャルマーケティング介入:スモールチェンジ健康づくり

    • 著者名/発表者名
      竹中晃二
    • 学会等名
      日本健康心理学会第26回大会シンポジウム
    • 発表場所
      北星学園大学
  • [学会発表] メンタルヘルスプロモーションにおける推奨行動

    • 著者名/発表者名
      竹中晃二,Hugejiletu Bao,島崎崇史
    • 学会等名
      日本健康心理学会第26回大会テーマティックポスター
    • 発表場所
      北星学園大学
    • 招待講演
  • [学会発表] Population-based health communication: Trial of leaflet distribution for improving physical activity and dietary habit.

    • 著者名/発表者名
      Shimazaki, T., Lee, Y., Konuma, K., Bao, H., Takenaka, K.
    • 学会等名
      The 5th Asian Congress of Health Psychology
    • 発表場所
      Dedjun, Korea
  • [図書] Fundamental Concepts in Sport and Exercise Psychology2014

    • 著者名/発表者名
      Takenaka, K., Zaichkowsky, L.D.(edited by A. Papaioannou & D. Hackfort)
    • 総ページ数
      1002
    • 出版者
      Taylor & Francis
  • [備考] こころのABC活動 本編

    • URL

      www.youtube.com/watch?v=fjknz6MhgGY

  • [備考] こころのABC活動 解説編

    • URL

      www.youtube.com/watch?v=E7QCdjeVLnI

  • [備考] 早稲田大学応用健康科学研究室ホームページ

    • URL

      http://takenaka-waseda.jp/

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi