研究課題/領域番号 |
24300246
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
田北 啓洋 群馬大学, 理工学研究院, 助教 (20432768)
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研究分担者 |
藤井 雄作 群馬大学, 理工学研究院, 教授 (80357904)
太田 直哉 群馬大学, 理工学研究院, 教授 (10270860)
上田 浩 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (30375159)
丸 浩一 香川大学, 工学部, 准教授 (00530164)
吉浦 紀晃 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00302969)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 住環境 / 地域防犯 / 防犯カメラ |
研究概要 |
平成25年度は,群馬県安中市および群馬県桐生市でそれぞれ行っている防犯カメラを用いた社会実験の終了報告を行った.また,新たな形態のe自警カメラ「e自警ドアホン」を開発した. 桐生市内の商店街で行われた社会実験では,カメラの設置場所における壁への落書きが発生しなくなり,夜間に人が集まって騒がしくなる事もなくなるという成果が得られた.しかし,カメラの視野外では落書きが発生しており,より広範囲への防犯カメラの設置が必要とされた.また,本社会実験により多くの人が防犯カメラの必要性・有用性を認識したため,商店街が合同で助成金を申請し,新たに50基の防犯カメラを導入することにつながった. 安中市で開始された社会実験は,観光地における防犯カメラ導入のモデルケースであり,観光客の増加が見込まれることに合わせて,予防的に防犯カメラを導入したものである.その結果,安中市全体での犯罪件数は増加したにもかかわらず,防犯カメラを導入した区域内では犯罪件数は半減した.また,地域住民の間に安全・安心を自主的に高めるという気運が高まり,アンケート結果からも,手ごろな価格の防犯カメラがあればぜひ導入したいという意見が4分の3近くに上るなど,防犯カメラの重要性を多くの住民の方に実感してもらえた. プライバシー保護機能を持つ防犯カメラ「e自警カメラ」の機能をドアホンに内蔵した「e自警ドアホン」を開発した.今後,e自警ドアホンを用いた社会実験を行う予定である. 平成25年6月と平成26年1月に,一般市民向けに防犯セミナーを開催し,近年の防犯事情や我々の取り組み,防犯カメラ市場の動向について講演を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
安中市と桐生市で行われていた社会実験に関して,アンケート調査や終了報告を行った.加えて,新たな携帯のe自警カメラ「e自警ドアホン」も製品化された.
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今後の研究の推進方策 |
これまで行われてきた社会実験の総括を行い,まとめを公表する.また,e自警ドアホンを用いて社会実験を行い機能の改善を図る.同時に,センサーライト型カメラへの暗号化機能の導入を行い,安価にプライバシー保護機能を持つ防犯カメラが提供されることを目指す.
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次年度の研究費の使用計画 |
各地域で行っている社会実験において,故障などにより代替の防犯カメラを用意する必要が生じた場合に備えて経費を残しておいた. 次年度において,新しく始まる社会実験におけるカメラの調達費用と合わせて利用される見込みである.
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