研究課題
複雑な食品の生体内での代謝成分や作用をシステムズバイオロジー技術活用し、食に対する嗜好性、満足度および満腹度と代謝物との関係を解明した。1.エネルギー密度に着目した高い満腹度・満足度を得る単品野菜量の検討【目的】野菜や油使用量の違いによる異なったエネルギー密度(ED)の献立と満腹度・満足度が高く肥満の予防に有効な最低限の野菜量を明らかとする。【方法・結果】健常成人女性40名を対象とした。全ての食事摂取後、満腹度・満足度は食後30分で頂値を示した。Control食の満腹度は、食後30分において、野菜量80gに比し200gと280gが有意に高値を示した。また、満足度は、食後4時間において、野菜量80gに比し200gと280gが有意に高値を示した。高脂肪食の満腹度は、食後30分、1時間において、野菜量80gに比し240gと280gで有意に高値を示した。【結論】野菜量200g以上、EDが1.1以下の低ED食は、高い満腹度・満足度を示した。2.メタボローム解析を用いた肥満者における75g経口糖負荷試験後の代謝物の検討【目的】肥満者において、インスリン抵抗性の有無によるOGTT後の代謝物の生体での変動を評価することを目的とした。【方法・結果】肥満男性10名を対象とした。インスリン抵抗性群のバリンとロイシン濃度は、正常群と同様の変化がみられたが、イソロイシン濃度はOGTT後240分まで徐々に低下した。正常群とインスリン抵抗性群のOGTT後240分の血清インスリン濃度とOGTT後120分から240分へのBCAA濃度の増加量の間に有意な負の相関がみられた。また、空腹時のオルニチン濃度とHOMA-Rの間には、正の相関がみられた。【結論】OGTT後のBCAA濃度と尿素回路の代謝物の変動は、インスリン濃度とインスリン抵抗性の程度による影響を受けることが示唆された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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