研究課題
本研究の目的は、科学教育におけるアーギュメンテーション(Augumentation)の理論と指導法を学際的な共同研究によって、世界に先駆けて構築することである。アーギュメンテーションとは、理由づけや反証例の想定など、科学的な主張を構成するプロセスとして定義されている。知識構築型とは、学習者自身が個人の知識獲得にとどまらず、知識の創出や精緻化、進歩につながる生産的活動を行うことを意味している。本研究では、知識構築型アーギュメンテーションのメカニズムと機能を体系化した理論を構築し、そこから導出される指導法及びICTを活用した学習環境について開発するものである。最終年度の本年では、とくに開発した指導法と学習支援環境の有効性について、附属実験校での実証的なデータの解析を通して、検証した。(1)ライティングの観点:マクニールらによって提唱された理論及びその一般的な教授方略から、実際の授業に結びつける実践的なデザイン要素を定式化し、その有効性を示した。小学校5年「振り子」及び小学校6年生「植物の養分」の授業のデータが詳細に検討された。(2)トーキングの観点:オズボーンらの理論を出発点として、トーキングの理論的整備をする中で、指導法として「反論」についての教授方略を抽出した。さらに、それをデザイン要素として授業と結びつけることで、アーギュメンテーションの促進に寄与することを確認した。これには、小学校6年生「電気」の授業のデータを用いた。(3)学習支援環境の観点:これについては、iPadを用いたアーギュメンテーション支援システムを開発し、それが実際の授業で、有効であることの結果を得た。(4)研究成果は、日本理科教育学会、日本科学教育学会などで発表すると同時に、論文化をした。また、国際会議IOSTE2014やCSEDU2014に採択され、発表した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 9件) 学会発表 (5件)
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