研究課題/領域番号 |
24300276
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研究機関 | 金沢工業高等専門学校 |
研究代表者 |
山田 弘文 金沢工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20280381)
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研究分担者 |
南出 章幸 金沢工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (20259849)
中村 純生 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 准教授 (20367444)
竹俣 一也 金沢工業高等専門学校, グローバル情報工学科, 教授 (50167491)
小高 有普 金沢工業高等専門学校, グローバル情報工学科, 准教授 (70636670)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 遠隔操作ロボット / 国際交流 / 遠隔教育 |
研究概要 |
本研究では、若者の1)文化や世代の異なる人たちと対話する能力、2)国内外を問わず、対話を通して人間関係を構築する能力、3)対話から得た知識を活用して工学的な観点から問題を解決する能力、などをものづくりを通して育成する教育システムを構築する。具体的には、直接またはWeb上の共同実験施設を利用して学生・生徒がチームを組んでプロジェクト活動を行い、その過程で上述の能力を涵養していく。プロジェクト活動としては、「遠隔操作ロボット」を使った競技参加型プロジェクトを考え、遠隔操作ロボットを試作した。競技レベルや実施基準などを発展させていく過程において、学習者はCDIOプロセス実習(システム開発の全プロセスである問題分析、要求分析、仕様作成、設計・製作・運用)を体験することにした。 試作した遠隔操作ロボットシステムは協力校であるBrisbane School of Distance Educationに設置し、小学生児童が使えるようにした。システムはLinuxサーバーとLegoロボットから構成され、サーバーとロボットはBluetoothで通信するものであり、インターネットとWebによるサイバースペースを構築し、マウスを使って児童でも簡単に利用できるものである。その結果、学校外で活用できることにより児童のモチベーションが高まり、児童のデジタルデバイドを防ぐことができる可能性があることも明らかにできた。さらに担当者間で意見交換を行い、実施した交流プロジェクトにおける問題点を精査し、改善案を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
市販の教育用ロボットキット(Lego)とLinuxサーバーで構築した遠隔操作ロボットシステムを海外(オーストラリア・ブリスベン)の国立の遠隔教育校(Brisbane School of Distance Education)に設置し、実際に使用することで、プロジェクトを推進できている。さらにこれを使ったマルチカリキュラムを構築し、児童の利用を検討できている。さらに担当者間で意見交換を行い、実施した交流プロジェクトにおける問題点を精査し、改善案を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
Brisbane School of Distance Educationでの遠隔操作ロボットの利用を促進し、ロボットの長短を明らかにする。次にマルチカリキュラムの教材コンテンツを検討し、それに応じた遠隔操作ロボットの機能拡張およびフィールドの検討を行う。また、協力校との工学教育系交流プロジェクトの実施を検討する。 これらの活動は、Webコミュニケーションシステムや電子メールにより、担当者の意見交換を積極的に行い、研究を進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
遠隔操作ロボットシステムを構築するためのパソコンおよびLegoロボットに新製品が出るとの情報があり、これを待つために平成25年度の使用は控えた。 新規にパソコンおよびLegoロボットを購入し、更にLegoロボットに変わるロボットを購入し、新しい遠隔操作ロボットシステムを構築する。
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